2016年6月10日金曜日

もったいない食べ物を有効に使うだけで良いのか?

こんにちは、事務局の山内です。

フードバンクには主に2つの側面があります。
ひとつはまだ食べられる食品を有効に使う環境面、
もうひとつは生活に困っている方へ食品を届ける福祉面。

2HNでは、どちらか一方だけに取り組むのではなく、
環境面、福祉面、両方を大切にしながら活動しています。


今日は環境面について、ご紹介いたします。

さて、環境問題に関するキーワードで、「3R(スリーアール)」をご存知ですか?

1.リデュース(Reduce)
2.リユース(Reuse)
3.リサイクル(Recycle)

このつのR(アール)の総称です。
また、これらの取り組みを行う際の優先順位は1→2→3であると言われています。
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1つ目のR(リデュース)とは、物を大切に使い、ごみを減らすことです。←最優先
  例:必要ない物は買わない、もらわない

2つ目のR(リユース)とは、使える物は、再使用することです。
  例:詰め替え用の製品を選ぶ、いらなくなった物を譲り合う

3つ目のR(リサイクル)とは、ごみを資源として再び利用することです。
  例:ごみを正しく分別する、ごみを再生して作られた製品を利用する

環境省HPから抜粋、一部編集)
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日本では賞味期限が近くなったり、商品の入れ替えなどにより
まだ食べられる食品を、年間632万トンも捨てています。
これは世界全体の食料援助量(320万トン)の約2倍に相当する膨大な量です。

国民1人当たりに換算すると、私たちは茶碗一杯分のごはんを毎日捨てています。

農林水産省HPから一部抜粋)

このまだ食べられる食品を有効に使い、生活に困っている人へ届ける活動がフードバンクです。

東海地方でフードバンク活動を行う私たちセカンドハーベスト名古屋では
年間500トンの食品ロスを生活に困っている方への支援活動として有効に使っています。

先にご紹介した「3R」に当てはめて考えてみると・・・
「まだ食べられる食品を有効に使う」という意味合いから
フードバンク活動は2番目の「リユース(Reuse)」に相当します。
(ちなみに、食品残さを家畜などの飼料に加工することは「3.リサイクル(Recycle)」に相当します。)

ロスを有効に使うことはとても良いことです。でも、有効に使うだけでいいのか?
リユース活動を行うだけでは、食品ロス自体は減らないと思います。

もちろん、福祉面から考えると
ロスを有効に使い、食べるのに困っている方へ食品を届けることは、
食という人が生きる上で欠かせない非常に重要な支援活動です。

しかし、環境面から考えると・・・
リユース活動のみならず、食品ロスを出さない(リデュース)に向けた活動にも
取り組んでいく必要があると私は思います。

そこで、2HNでは食品ロスの現状をより多くの人に知っていただき、
また知っていただくだけではなくフードバンク活動を体験してもらう、
そんな機会を「休日の活動」として設けています。

次回は7月16日(土)に行います。詳しくはこちらからご確認ください。